映像画日記

アニメーターの絵と映画と読書の記録

バベットの晩餐会

 

 

午前十時の映画祭でも文芸坐でも観そびれて、U-NEXTでやっと観た。

 

 

原題    BABETTES GÆSTEBUD

製作国    デンマーク ジャンル    ドラマ

製作年    1987年

スクリーンサイズ    ビスタ

上映時間    103分

監督    ガブリエル・アクセル

出演者    ステファーヌ・オードラン ビルギッテ・フェダースピール ボディル・キュア

受賞歴    アカデミー賞 外国語映画賞

 

バブル真っただ中の80 年代後半、現在は失くなってしまった東京のお 洒落なミニシアターで1 本の映画がひっそりと公開されました。喧騒と狂 乱に満ちた世の中をものともせず静謐な光を放ったこの作品は、数多くの 観客を虜に。それがデンマーク映画バベットの晩餐会』です。辺境 の村に住む老姉妹の穏やかな日常を描いた導入部と、主人公バベット の調理風景やゴージャスな晩餐会の様子を詳細に再現したクライマック スが見事なコントラストを醸し出した映像は、見る者を一瞬たりとも退屈 させません。人生の収穫期を生きる女性たちの理想郷を滋味深く描いた、 心に残る名作が、デジタル・リマスター版にてよみがえります。

 

 

 

スクリーンから匂い立つ極上の風味。 美食のユートピアここにあり! 19 世紀後半、デンマークの小さな漁村で牧師だった父の遺志を継ぎ慎 ましく生きる初老の姉妹。ある日、彼女たちのもとにひとりのフランス人女 性がやってくる。パリ市の動乱(パリ・コミューン)で家族を失ったバベッ ト。彼女はメイドとして姉妹に仕えるが、ある日偶然買った宝くじで大金 を手にする。かつてパリのレストランの名シェフだったバベットは、賞金 を使って豪華なディナーを計画するが……。     ヒロインのバベット役は、ヌーヴェルヴァーグの一員として知られ、サス ペンスの巨匠とも呼ばれていたクロード・シャブロル監督の元夫人で シャブロル作品のミューズとして数々の映画に出演した名女優ステ ファーヌ・オードラン(『いとこ同志』『女鹿』)。原作は、村上春樹J・D・サリンジャーが熱愛した『アフリカの日々』(ロバート・レッドフォー ド、メリル・ストリープ出演で『愛と哀しみの果て』として映画化)の 作者として名高いイサク・ディーネセン(アイザック・ディネーセン)が、 本名カレン・ブリクセンで書いたもの。来たるべきスローライフを予見し たグルメ映画の傑作! 人生の至福と超絶技巧のフランス料理をぜひご 賞味あれ。

 

 

 

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解説

アカデミー賞外国語映画賞を受賞した文芸ドラマ。原作は『愛と哀しみの果て』の作者としても知られるデンマークの作家アイザック・ディネーセン。見どころは何といっても豪勢極まりないフランス料理のフルコース。次々と出される美味しそうな料理の数々は、目を楽しませるだけでなく、大勢で食卓を囲むことの幸せを実感させる。

物語

19世紀末、デンマークの小さな漁村。牧師の娘マーチーネ(ビルギッテ・フェダースピール)とフィリパ(ボディル・キュア)は、厳格な父の教えを守り、結婚もせず、清貧のまま年老いていた。そんなある日、フランスから亡命してきたバベット(ステファーヌ・オードラン)が家政婦として働くことに。老姉妹は亡き父の生誕100年記念の晩餐会に村人を招くことを計画するが、そんな折、バベットに1万フランの宝くじが当たったという知らせが届く。

 

こぼれ話

初公開時のチラシ裏面にはバベットが用意する晩餐会のメニューが紹介されている。「海ガメのスープ」「ロシア産キャビアのドミドフ風」「ウズラのパイケース詰めソースペリグルディーヌ」「サラダ」「チーズ」「ラム酒入りババ」と記されており、合わせるワインは、食前酒の「アモンティヤード・シェリー」から「ヴーヴクリコ・ボンサルダン」「クロ・ド・ヴージョ」「ハイン・コニャック」と続く。どんな料理かは映画を観てのお楽しみ。

 

 

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