映像画日記

絵と映画と読書 の記録

逆みおみおルネッサンス 1










かの黒澤明大友克洋との対談のなかで、「一握りのアルチザンが成熟してはじめて、人はアーティストに成り得る」(みたいなこと)を言った。


「教養のツボが線でつながる クラシック音楽と西洋美術」(青春出版社)のなかで中川右介ルネッサンスをこうまとめる。

「十四世紀、ヨーロッパ社会は相次ぐ戦乱やペストなどの流行病で、社会は混乱し、人々は絶望していた。だが、夜明けの来ない夜はない。新しい光が誕生した。それがルネサンスである。
ルネサンスは、世界史の大転換ー中世から近世への移行を促した。(中略)ルネサンスは人間の精神における革命であり、まさに歴史を変えてしまった精神運動だった。(中略)中世は、神が中心とされていた時代だった。


キリスト教という一神教がヨーロッパを支配し、すべての価値観は神を中心というか頂点として決まっていた。
キリスト教は、現世では苦しいが来世で救われるとする考え方が基本となっている。しかし古代ギリシア・ローマ時代、人々はもっと生き生きとし、明るく暮らしていたではないか。というわけで、人間と現世を中心にしようという思想が生まれる。

これが現代に続くヒューマニズムの原点ともなるのである。(中略)
それまで画家は、芸術家というより職人であり、工房単位で仕事を請け負っていた。絵画を発注してくれる最大の得意先は教会だった。
つまり、宗教画しか需要が無かった。」






つまり今日でいうところのアーティスト(芸術家)は往時、すべからくアルチザン(職人)であったのである。

すべての絵画は、教会に捧げる神のための神の作品だった。







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